Webメモ帳

鑑賞記録

映像作品の感想

1990年代

『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』

洋画  ★★★☆☆

台詞回しに色気がなくたんたんとしているし、可愛い魅力的なキャラクターも不足しています。新三部作のあくまで導入といった印象です。見所はポッド・レースと最後のダースモールとの戦闘シーンくらいでしょうか。でもそのクライマックスは見事で、ヒラヒラした身のこなしがライトセイバーの質量のなさを感じさせ、文句なくカッコいいです。内容的にはジェダイの組織としての弱さが見えます。政治の流れに影響を与えることができず、アナキンを育成する決断もできない。恐怖に対する警戒心で硬直してしまっているよう。ルークのような新たな希望が最後まで現れないことが分かっている分、なんとなく悲壮感があります。

『スモーク』

洋画  ★★★★☆

大事件などは起こらず、ブルックリンの日常でのちょっとした出来事を味わい深く描いています。毎日同じ街角の写真をとるタバコ屋のおやじは、同じような写真にも毎日違う風景があると言います。タバコの煙のゆらぎのうように、決して完璧ではなく、欠点もあり嘘もつくキャラ達。でも人間同士の触れ合いの中でそれぞれの人情味が見えてきます。映像も印象的な構図が多いです。ブルックリンの街を蛇行して走る電車を長めに撮るシーンが個人的には好きですね。最後のクリスマスの話は、どこまでが嘘なのか、本当なのか、曖昧なまま終わるところがすごく良いです。

inserted by FC2 system